酒飲みながら若者の話を聞くときにアラフォーが気を付けるべきこと

人間関係 酒飲みながら若者の話を聞くときにアラフォーが気を付けるべきこと

会社でも飲み屋でも、生きていれば必ず遭遇するのが、いわゆる“老害”という人たちである。

こちらが何を話しても「いや、それはね」と被せてきたり、頼んでもいないアドバイスを延々と始めたり、「今の若い子は〜」を口癖のように使ったりする人を見るたびに、「自分は絶対こうはならないようにしよう」と心に誓う人は多いと思う。

ただ厄介なのは、老害って本人に自覚がないまま始まることだ。

しかも、大抵の場合は悪意どころか“親切心”からスタートしている。「相手のためを思って」「経験者として教えてあげたい」「失敗してほしくない」という善意100%で、気づけば若者の話を奪い、説教を始め、場の空気を冷やしている。

だからこそ、自分も年齢を重ねる中で、若い人と話す時はかなり意識していることがある。

若者の話を途中で奪わない

若い人の話を聞いていると、正直かなりの確率でオチが読める。

「その彼氏たぶん地雷だな」とか、「その会社、たぶん近いうち辞める流れだな」とか、「その人間関係、このあと確実に揉めるな」みたいなことは、こちらが年を取っている分、経験則としてなんとなく見えてしまう。

それは当然で、私たちは似たような失敗を自分自身で経験してきたし、周囲の人間の失敗談も嫌というほど見聞きしてきているからだ。

ただ、だからといって途中で話を回収してはいけない。

年齢を重ねると本当にやりがちなのが、相手がまだ話している途中なのに、「わかるわかる、私も若い頃そうだった」「でもそれって結局こうなるんだよね」と、自分の経験談を挟み込んでしまうことだが、若者側からすると、おじおばの“昔そんなことあった話”ほど退屈なものはない。

特に酒の席で始まる昔話はかなりキツい。本人は“共感”のつもりなのだろうけど、聞かされる側からすると、「その話いつ終わるんだろう」という気持ちになるだけだったりする。

だから、たとえ展開が読めても最後まで聞く。適当に相槌を打ちながら、「この人ちゃんと話を聞いてくれるな」と思わせるだけで十分なのだ。

結局、人は正しいアドバイスより、“自分の話を気持ちよく聞いてもらえた”という感覚の方を強く覚えている。

「よかれと思って」のアドバイスをしない

中年になるとかなりの確率で発症するのが、“頼まれてもないのにアドバイスしたくなる病”である。

こちらとしては善意だ。「自分と同じ失敗をしてほしくない」「もっと効率よく生きてほしい」という気持ちは本物だと思うし、実際、経験者だからこそ見えていることもある。

ただ、若い人が年上に求めているものって、実はそこまで“人生相談”ではないことが多い。

大半は、「ただ話を聞いてほしい」とか、「それは大変だったねって言ってほしい」とか、その程度だったりするのに、こちらが勝手にスイッチを入れて、「でもそれはね」「こうした方がいいよ」「私だったら〜」を始めるから空気がおかしくなる。

特に恋愛相談で、頼まれてもいないのにPDCAを回し始めるおじおばはかなり危険である。

本人はコンサル気分なのかもしれないが、若者側からすると、「いや、そういうことじゃないんだよな」という感情だけが残る。

だから基本的に、こちらからアドバイスはしない。

言うとしても、「それ大変だったね」とか、「その話めっちゃ面白いね」くらいの軽い感想で十分だし、もし本当に意見を求められたとしても、なるべく短く終わらせた方がいい。

年齢を重ねると、“話が長い”というだけでかなり老害ポイントが加算されるのである。

「今の若者は〜」を言い始めたら終わり

個人的にかなり危険だと思っているのが、「今の若者は根性がない」「最近の子はすぐ辞める」みたいなことを言い始める人である。

でも冷静に考えると、私たちだって若い頃は上の世代からまったく同じことを言われてきたはずなのだ。

しかも、時代が違えば前提条件も違う。給料も違うし、終身雇用の空気感も違うし、SNSによって人間関係のストレス量もまるで違う。

それなのに、自分たちの時代の成功体験だけを基準にして、「昔はこれくらい普通だった」「その程度で辞めるのは甘え」と語り始めると、一気に“扱いづらい年長者”になる。

年齢を重ねると、自分が苦労してきたことを“美談”として語りたくなるのだけれど、若者からすると、知らない時代の根性論を聞かされても、正直あまり響かない。

むしろ、「この人、自分の価値観をアップデートしてないんだな」と思われて終わる。

だからこそ、年齢を取れば取るほど、「今の若者は〜」ではなく、「今は自分たちの頃と前提が違うんだな」と考えられる人の方が、結果的に若い人から好かれるのだと思う。

結局、若者は“正しい大人”より“感じのいい大人”を覚えている

たぶん若い人って、人生を変えてくれるような深いアドバイスを年上にそこまで求めていない。

それよりも、「この人は話をちゃんと聞いてくれた」とか、「変に説教してこなかった」とか、「年上なのに圧がなくて話しやすかった」みたいな、“感じの良さ”の方を意外と覚えている。

逆に、どれだけ正論を言っていても、話を遮ったり、自分語りを始めたり、「俺たちの若い頃は〜」を繰り返していると、一瞬で“面倒くさい大人”側に分類される。

年齢を重ねると、経験が増える分だけ「教えてあげたい欲」が強くなるし、自分の成功体験を語りたくもなる。でも、その気持ちを少し抑えて、相手の話を最後まで聞き、求められていないアドバイスを我慢できる人の方が、結果的に若者からも好かれる。

結局のところ、老害かどうかって年齢ではなく、“相手の話を奪い始めたかどうか”なのかもしれない。